ゆっくり人生

不登校や引きこもりを経験しながら、現在は研究者の登竜門的存在である日本学術振興会 特別研究員(DC1)を務める大学院生のブログ

【不登校】不登校経験者のコミュニティに入ろうとしたら、学歴が理由で馴染めなかった話

どうも、ユモクです。

 

僕は不登校や引きこもりという名の空白期間を14歳(中2)から21歳までの間、計4-5年経験しつつ、その後難関国立大学に進学。

そのまま大学院に進み、現在は日本学術振興会特別研究員(DC1)に採用されているという、優秀なのかどうなのかよくわからない経歴をしています。

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このような経歴のためか、いわゆるエリート街道をずっと進んできているような人と考え方が合わないことがよくあります。

そういう事情もあってか、「僕と同じような過去を持っている人となら分かり合えるかもしれない」と淡い期待を持っていた時期がありました。

大学にまだ親友と呼べるほどの友達がいなかった頃、僕はたまたま不登校経験者や不登校の子を持つ保護者が集まるコミュニティがあることを知りました。

似たような過去を背負っている人やその身内となら、仲良くすることができるかもしれない。

僕はそんな甘い期待を抱き、そのコミュニティの会合へと足を運びました。

 

会場の一室には既に20人くらいの人が集まっていました。

見たところ、親世代の人が多いようでしたが、中には大学生くらいの若者もいました。

会場に用意された席に着き、初参加の僕はソワソワしながら会合が始まるのを待ちました。

 

その時の会合のテーマは、「不登校を経験した子の将来をどうするか?」でした。

 

その会合では毎回同じ人が固定して集まるということは少ないということで、まずは全員の自己紹介から始まりました。

不登校の子を持つ親は自分の子どもについて、経験者は自分のことについて自己紹介をする流れでした。

自己紹介では、「うちの子どもは学歴はないけどなんとか就職して頑張っている」とか、「私は〇〇大学と無名の大学にいるけど、『学歴は社会で成功するのに関係ない』ということを証明したい」など、不登校の影響で学歴はないけど頑張っていこう、という旨の言葉が並びました。

他の参加者の自己紹介になんとなく居心地の悪さを覚えていく中、ついに僕の番が回ってきました。

 

僕の自己紹介の内容は大体こんな感じだったと記憶しています。

「初めまして、ユモクと言います。僕は中学校のときに学校の雰囲気が嫌だったり軽いいじめにあったりで中2から不登校になりました。ただ、そこから勉強だけは頑張り、地元の進学校に合格することができました。しかしその後、進学先の高校で無理をし過ぎたせいでパニック障害になり、進学した高校を休学、その後別の高校に転校しました。その後高校は卒業しましたが、パニック障害の影響もあり引きこもり生活を2年ほど送り、落ち着き始めてから予備校で一年勉強し、△△大学に進学し、今に至ります」

 

周りの参加者は、僕の自己紹介を相槌を打ったり「大変だったねー」みたいな声を漏らしながら聞いてくれましたが、僕の大学の名前を聞いた瞬間に反応が真っ二つに分かれました。

 

自分で言うのもなんですが、有名な難関国立大学の名前ですので、不登校の子を持つ親の多くは「おー!」と感嘆の声をあげてくれました。

一方、不登校経験を持つ大学生は、顔をしかめたように、僕には見て取れました。

ただ一瞬の反応であり、僕の勘違いの可能性もあったため、そのときの僕はあまり気にしていませんでした。

 

しかし、議論が始まるとそれが勘違いではなかったことを思い知らされました。

 

親世代の意見は非常に地に足がついたもので、「学歴がなくとも就ける仕事はある」とか、「真面目に仕事をしていれば認めてくれる人もいて、自分の子供は非正規から正社員になれた」とかそんな話でした。

その中で、司会の方が僕に、「なんでユモクさんはいい大学に入ろうと思ったの?」と話を振ってきました。単純に議論を発展させるためだったと思います。

 

なので僕は、「僕は研究者を目指しているので、ある程度の学歴があった方が箔がつきそうだということ、良い先生のもとで学んだ方が研究者になれる確率が上がると思ったことが理由です」と答えました。

 

その瞬間、そこにいた大学生のうちの二人が噛み付いてきました。

「学歴なんて社会で成功するのに関係ない」とか、「良い大学に入らなくとも問題ない」とか、そういうことを言ってきました。

 

僕は、「学歴は『社会での成功』には必要ないかもしれませんが、職業によっては必要なものもありますよ。就活の段階で学歴フィルターがあるという話もありますし」と返答しました。が、納得してもらえない。

その人たちは「学歴は関係ない」の一点ばりの意見しか言わず、話が通じないため、僕は言い返す気力を削がれていきました。

その後、司会の方が取り繕ってくれて議論は進みましたが、僕はその後、自分から発言することはなくなり、会合は終わりました。

 

このとき、「僕と同様に不登校・引きこもりの経験を持っていたとしても、僕が馴染める人は限られる、というか非常に少ないのではないか」と思ってしまいました。

 

不登校や引きこもり経験者は、高学歴の人はやはり少ないと思います。

しかし、「学歴なんて社会で成功するのに関係ない」ということを証明するために頑張っている人も多くいます。

それは非常に良いことだと思うのですが、中には学歴コンプレックスが強い人もいるようです。

 

そういう人たちにとって、不登校・引きこもりから高学歴となっている僕は面白くない存在だということを、そのときに思い知らされました。

 

不登校経験者やそのコミュニティを悪く言うつもりは更々ありません。

僕がその会合を去るときに、司会の方がわざわざ僕を呼び止めてくれて「今日は来てくれてありがとうございます」と挨拶し、親切に会話をしてくださったことはとても嬉しかったです。

また、会合の参加者の中には、「学歴なんてあってもなくてもいい。必要なら手に入れればいい」というような、僕と同様のスタンスの人もいたでしょう。

 

ただし、事実としてその日あったのは、僕の持つ学歴に対して敵愾心を突きつける人がいたということ。

そして、それは僕が同胞と期待した相手から向けられたこと。

 

それが僕には本当にショックでした。そして反省もしました。

僕の抱いていた「学歴なんて関係ない」という考えは、学歴を持っている強者からの考えでしかなかったのかもしれません。

持っていない/得られなかった人の「学歴なんて関係ない」という考えとは、字面は同じでも本質は全く異なっているのかもしれない、と。

 

 

最後に言っておきますと、僕も学歴は社会での成功に必須なモノではないと思います。安定を目指すには使えるでしょうけど、学歴がなくとも活躍できる場なんて探せばたくさんあると思っています。

僕が学歴を手に入れたのは、自分が目指す職業に就くためには学歴が必要だと思ったからでしかありません。

職業による自己実現を志向しなければ、別な道を行っていたと思います。

 

不登校や引きこもりと学歴の関係を考えさせられた出来事でした。

 

 

おしまい

 

 

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