ゆっくり人生

不登校や引きこもりを経験しながら、現在は研究者の登竜門的存在である日本学術振興会 特別研究員(DC1)を務める大学院生のブログ

不登校経験者でありながら教員免許所持者の僕が、教員免許更新制をなくした方がいいと思う理由

どうも、ユモクです。

実は僕、教員免許を所持しています。

不登校経験者で学校にいいイメージはなく教員になる気もないのですが、博士課程に進学すると就職先の選択肢が狭まるという話もあるので、生きていくための保険として学部時代に取得しました。

 

その教員免許ですが、ご存知の方も多いように「教員免許更新制」というものがあります。

具体的には、10年に一度、大学などで講習を受けることで教員免許を更新する必要があります。更新しないと失効します。

 

そして、下記のニュース記事を読むまで知らなかったのですが、現在、教員免許更新制の見直しが進んでいるようですね。

参考記事:

教員免許更新制 「講習が役立つ」わずか3割 8割以上が負担感(毎日新聞) - Yahoo!ニュース

 

この記事によると、現在教員免許更新制の見直しについて中央教育審議会の諮問結果を待っている段階のようですね。

どういう議論が進んでいるかわかりませんが、僕は「教員免許更新制はなくしてしまえ!」と思っています。

そういう声が多いからこそ現在見直しの議論がな進んでいると思うのですが、その意見の多くは、上の「Yahoo!ニュース」の記事のように現場の教員目線からの声を受けてでしょう。

 

ただ、僕が教員免許更新制が不要だと思う理由は、「現場の教員の目線でなく教員免許を取得する人を減らす要因になっているのではないか?」と思うからです。

今回は、「現職教員にとっての教員免許更新制」という視点ではなく、「教員免許の取得を目指す学生にとっての教員免許更新制」という視点で記事を書いていきます。

 

  

教員免許の更新対象者には制限がある

総合大学では、学部1年の頃には軽い気持ちで「教員免許取得しよう」と考える人がそれなりの数います。

しかし、学年が上がるにつれ教員免許取得を諦める人が増えていきます。どこの総合大学でも見られる現象だと思います。

教員免許取得を諦める理由はさまざまで、「卒業単位と関係ない授業を取ることを無駄に感じるようになった」とか、「就活や公務員試験の勉強が忙しい」とか様々です。

そして、「教員免許は無期限有効の資格ではないから」という理由で断念する人も複数いました。

 

詳しくは下記文部科学省のHPで確認できますが、教員の経験がない人や教員になる予定があることを示せない人は教員免許を更新できない、つまり失効します。

【1】受講対象者について:文部科学省

 

失効しても大学で取得した教員免許取得に必要な単位がなくなるわけではないので更新講習を受けることで再取得できるようです。

しかし、失効すると再取得が面倒なのは事実。

教育に関する知識にブランクがあるため講習が必要だという考えはわかるのですが、それ以上に「失効する」という事実は取得しようとする人の心理的ハードルを上げてしまうと思います。

これはつまり、「教員以外の社会人経験を経た教員が集まりづらくなるのではないか?」ということにつながるのではないかと僕は危惧しています。

僕は学校の教員には大卒後即教員になる人だけでなく、企業を経験した人や様々な経歴を持った「多様な教師」がいるべきだと考えています。

子どもは様々な進路を選択して学校を巣立って行くのだから、教育をする教師も様々なバックボーンを持った人がいるべきではないでしょうか。

「ここまでの人生でいろいろな経験をしたから、それを子どもたちに還元するために教員になろう」みたいな人が教員になりやすい環境を作るべきだと思っているので、教員免許更新制はいらないですし、大学で単位の取得を重ねる以外でも、多様な教員免許の取得ルートがあってもいいのではないか、と思っています。

 

 

教員志望者が減っている現状、免許取得者だけでも確保しておくべき

ここ何年も教員の仕事環境はブラックだと言われ続けています。

徐々に改善しようとの試みは進んでいるようですが、Twitterで「#教師のバトン」なんかを見ているとまだまだですね…

 

僕が教員免許取得のための授業で知り合い、教員になった友人も「1日12時間学校にいることなんてザラ」ということを言ってました。

教師がやりがいのある仕事であることは間違いないと思います。しかし、過酷過ぎます。

かくいう僕も、教育実習で学校現場の楽しさを垣間見ました。生徒と関わるのは大変だけど本当に楽しかったです。一生の思い出。

ただし、3週間の教育実習での疲労は相当でした。睡眠時間は4時間取れたらいい方。とにかく忙しく、半年分の寿命を縮めたと思うほどキツかったです。

教育実習生でこれですから、本物の教員なんてもっと大変でしょう。

 

やりがいはある仕事ですが、労働環境がホワイトになるか、給料がとても高いか、どちらかにならないと僕は教員になりたくありません

「労働環境がブラックであるから教師にはなりたくない」という人は数多くいると思います。

逆に言うと、「労働環境がマシになれば教員になることを考える」人も多くいると思います。

そういう人たちを取りこぼさないために、教育現場の労働環境のホワイト化を進めて行くのは当然のこととして、教員免取得者(=教員予備軍)もしっかり確保していくべきでしょう。

その一環として、教員免許取得の心理的ハードルを上げる教員免許更新制の改革はしっかりと進めて行くべきだと思います

 

 

 

教員が学ぶ機会を創出することは必要

このブログ記事を書くにあたりいろいろ調べたのですが、その中でも妹尾正俊先生の、「日本の教員は学び続けているか?」という視点からの記事が興味深かったです。

教職の授業を受けてるとき、この人の著書に何回か出会った気がする…

日本の先生は学び続けているか? 教員免許更新制だけを悪者にしてもいけない。(妹尾昌俊) - 個人 - Yahoo!ニュース

 

どの職業でもそうですが、社会人になっても学び続けることは求められるでしょう。

教員にとっては、そのための制度として教員免許更新制があるのだと思います。ただし、その機能をうまく果たせていない

冒頭のYahoo!ニュース記事で示されているように、現場の先生からの評価はそれほど高くありません。

また、更新の際に受けるのは、教育現場にいるわけでもない大学の教員による講習ですから、現場の先生にどれくらい役に立つかも疑問です。学術の世界と現場には乖離もあるでしょう。

 

 

現場の先生方にも不評、教員免許取得希望者が免許取得を諦める要因の一つにもなっているであろう教員免許更新制は、大幅な見直しが必要でしょう。 

魅力ある学校だったら、僕も不登校にならず通い続けていたかもなぁ…

 

おしまい

 

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