ゆっくり人生

不登校や引きこもりを経験しながら、現在は研究者の登竜門的存在である日本学術振興会 特別研究員(DC1)を務める大学院生のブログ

【学振】日本学術振興会 特別研究員(DC1)の給与20万円の支出内訳を公開。意外とお金ないです

どうも、ユモクです。

タイトルにあるように、僕は「日本学術振興会 特別研究員(DC1)」に採用されている博士課程の大学院生です。

 

「『日本学術振興会 特別研究員』って何?」という方は下記記事を読んでみてください。

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本記事を読むに当たっては「月額20万円の給料をもらっている博士課程学生」とだけ理解してもらえれば良いです。 

 

これまでこのブログでは何度か「博士課程学生は経済的に危うい立ち位置にある」というようなことを言っています。

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しかし、「日本学術振興会 特別研究員」は月額20万円もいただいているため、博士課程の中では相対的に経済的に恵まれていると思われます。 

そこでこの記事では、初めての給料をもらってから1ヶ月以上経過したことも受け、「日本学術振興会 特別研究員」の懐事情を僕自身を事例としてまとめていきたいと思います。

ちなみに僕は、一人暮らし・都心ではないけどまあまあ都会に住んでいる、という状況です。

また、「日本学術振興会 特別研究員」は副業制限規定もあるため、できるバイトの種類も時間も大きく制限されています。

そのため、月給20万円からの大幅増は見込めません。現実的に考えて、月プラス1-2万円できたらという感じです。

 

 

出費項目の一覧

まずは「どのようなことにお金を使っているか」を大まかに確認したいと思います。

僕の出費を思い付いた限り並べると分かりづらくなるため、基準として「全国大学生活協同組合連合会」が実施した昨年度分の「学生生活実態調査」から大学生平均(ここでは一人暮らし=下宿生のデータ)も掲載しています。

 

第56回学生生活実態調査の概要報告|全国大学生活協同組合連合会(全国大学生協連)

 

なお、「どの出費をどの項目とすべきか」をきちんと把握できなかったり僕の支払いの都合だったりの理由で、上記調査では別の項目となっている「食費」と「日常費」、「書籍費」と「勉学費」を本記事ではそれぞれ一括しています。

 

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*自分の場合、「住居費」に電気・ガス・水道・インターネット料金を含んでいます(大学生平均ではこれらがどこに含まれているかは不明)

 

大学生平均と比較したとき、僕の出費項目で目を引くのは「住居費」、「その他」、貯金・繰越」 の多さだと思います。

 

「住居費」に関しては、僕の住んでいるアパートの立地であったり、「コロナ禍でおうち時間が長くなったから家にお金をかけよう」とか「学振とったし良い家に住んでる方が他の学生に夢を与えられるだろう」とか考えたりしたため、今年度からちょっと良い部屋に引っ越してきたのが理由です。それだけ。

ただ、「その他」・「貯金・繰越」に関しては解説が必要だと思うので、それについて細かく見ていきたいと思います。

 

 

「給料がもらえるようになる」ことで払う必要が出たもの

「その他」に含まれているのは、主に「給料がいただけるようになったことで支払う必要性が出たもの」のうち、月額で支払う必要のあるものです。

 

まずはNHK受信料

衛生契約で月額2,170円になります。

いきなり本筋と外れた話になりますが、「学生の一人暮らしではあるがまとまった給料はもらっている」という立場だと家族割引の対象となるのでしょうか…?

こういうところがわかりにくいの、「日本学術振興会 特別研究員」は制度の狭間の存在だなと思います。

 

そして所得税もかかります。

月給20万と言っていますが、振込時には月額4,760円分の所得税が引かれた額となっています。

学振の制度では月額20万円の給与のうち6万円分を「研究遂行経費」とすることで、そのお金を研究に使う代わりに6万円分を非課税とする(→所得税を安くする)制度がありますが、僕は利用していません。

 

最後に年金

令和3年度は月額16,610円となります。

まだ学生なので猶予しようと思えばできたんでしょうけど、僕の場合20代初めに引きこもってたり、さらに大学院生までなっているように学生生活が長かったりで猶予期間が長いので 、払えるようになったことを自分の成長と思い、ある意味喜んで払っています。

 

これが僕の場合「その他」に入れている項目です。

他にもイレギュラーに発生するお金もあります(ex. 先月はプリンターを買いました)が、定期的に払っているのはこれくらいです。

 

 

「貯金・繰越」が4-5万円となっているが、懐に入れるためではない!

「『貯金・繰越』が42,460円もあるじゃん!学振って儲かるの?」と思われるかもしれませんが、断じてそんなことはありません

 

まず、まとまった所得を得ているために親の扶養には入れなくなりますが、特別研究員は日本学術振興会と雇用関係にある訳ではない=保険に自分で入るしかない、という不思議な事情からを抱えています。

そのため、国民健康保険に加入する必要があります。

そしてその保険料は、毎年一括で支払うようです。

国民健康保険料は前年度所得から算出されるため、昨年度収入が少ない今年度はビビることないんですが、来年度からはお高めになります。

来年度保険料を大まかに試算しますと、20万円弱(月額換算したら15,000くらい)ですかね。給料1ヶ月分近く…

免除申請もあるのでそれを利用できれば負担も減るのですが、免除申請が通るか分からないのでちゃんとお金を用意しておかなければなりません。

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そして来年度からは住民税もかかります。

試算出したら月額10,000円くらいですかね?

こういう計算していると、親の扶養に入って学生できていたのがどれだけ恵まれていたかを実感できますね…

 

だいたいここまでで生活費や保険料・税金の計算は終わりです。

「計算すると20,000円くらいは手元に残る?」と思われるかもしれませんがそう簡単にはいきません。

「日本学術振興会 特別研究員」は学生であるため、授業料が必要となることも忘れてはなりません。自分で用意する必要があります。

国立大学の場合、年額535,800円です。月額にすると、44,650円

 

「日本学術振興会 特別研究員」の学費が免除されるかどうかは大学によります。日本学術振興会からの援助はありません。

全額免除になる場合も、免除されない場合もあるようです。

「日本学術振興会 特別研究員」は、優秀な学生として学費免除は当然と考えられることも、他の博士課程学生より経済的に優遇された立場なのだから授業料くらい払えと言われても仕方ないとも言える立場ですからね。

僕は免除申請の結果待ち中です。少しでも免除されれば良いのですが…

僕の場合、授業料まで支払おうとすると赤字になります。貯金切り崩すことにならなければ良いのですが…

 

 

結論:「日本学術振興会 特別研究員」となっても生活は厳しい

以上、「日本学術振興会 特別研究員」に採用された一人暮らし、ギリギリ20代男性の支出報告でした。

親と同居しているなら話は違うでしょうけど、一人暮らしだとカツカツな懐事情です。住居費や食費などを切り詰めるかしないと難しいです。

ただ住居費に関しては大学の立地依存の要素のため、自分でなんとかするのは難しいです。

また、周りの学生からは「お金を持っている人」と見られるため、仲間や友人と飲み会なんて行った日には多めに払わなければならない雰囲気があります。食費というか娯楽費というかを切り詰めるのはなかなか厳しい。

このご時世なんでそういう事態になりづらいのは、お財布的には救い。寂しさの方が大きいですけどね…

一人暮らしの場合、学費まで考えると貯金を切り崩すか、親に頼むかなどで解決する必要があります

 

これが「日本学術振興会 特別研究員」という将来を期待された若手研究者しか採用されない立場の懐事情です(自分で言うのもなんですが)。

「学生だけどお金をいただけているのはありがたい」という気持ちは当然ながら持っています。

しかし、他の職業と比較したときに金銭的魅力があるかと言われると…、という点も見逃せないでしょう。

果たして優秀な人材を学術の世界に引き止めることができているのか。

皆さんはどう考えるでしょうか?

 

 

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